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第21回(2018年) 受賞作品〈愛知県春日井市〉

第21回(2018年) まちづくり・都市デザイン競技(まちの活性化・都市デザイン競技から名称変更)は、愛知県春日井市の「高蔵寺ニュータウンセンター地区」(約21.3ha)を対象に実施しました。
全国から33作品の応募があり、入賞作品が下記のとおり選定されました。
*春日井市長特別賞は、春日井市において審査されました。
  
スケジュール
 応募登録期間 : 2018年9月3日(月)~12月10日(月)
 現地説明会  : 2018年10月23日(火)
 質疑受付期間 : 2018年10月23日(火)~10月30日(火)
 図書提出締切 : 2019年2月15日(金)
 審査委員会  : 2019年3月5日(火)

国土交通大臣賞

作品名
高蔵寺ハート
-まち・ひと・ことが循環するいきいきとした暮らしをまちに広げる-
 
受賞者
絹原 一寛/坂井 信行/清水 紀行/塗師木 伸介/竹内 和巳/稲垣 和哉
[株式会社地域計画建築研究所(アルパック)]
審査講評
  • センター地区の将来像を明確に提起し、低層でデザインしている点も21世紀にふさわしい。高蔵寺ニュータウンの抱えている問題を、丹念に解きほぐして、全体の将来ヴィジョンを提示していることを高く評価。センター地区については、中央部に歩行者を主体とするコモンスペースをつくり出し、新たな活力をうみ出していることが評価できる。高校と図書館を導入して“学び”をキーワードにしようというアイデアが面白い。
  • 高蔵寺ニュータウンの大きな課題は、50年が経ち、現状においても郊外型SC機能として一定の賑わいは有るものの、ニュータウンのセンター地区としての一体性のようなものがない点。その問題に、思い切った方法でこの細長い地区に一体性を作り出そうとした提案、そして高校などの新しい機能を持ち込んでいることなどを評価。一方、標高差30mある同地区に一枚のデッキがかけられているような印象もあり、その解答の提案を期待したい。
  • 都市デザインは<地>の空間のあり様を問うことであり、本地区で言えば南北3本の街路の扱いが重要なポイント。その意味で本案は中央南北道路上にペデストリアンテラスを、その東側ゾーンの建築群とつなぎながら構築することによって歩行者の回遊性と居場所をつくっていることを高く評価。西側の南北道路沿いに半円形に緑のオープンスペースを確保し、集合住宅ゾーンとの調和を図っていることも評価できる。
  • ニュータウンの中心として交通センターを作り、学びの機能などによりひと、もの、ことが循環するしくみが適切に具現化されている。センター地区の一体感が感じられる提案である。ペデストリアンデッキの増設による周辺部との交流が期待できる。
1枚目
2枚目

まちづくり月間全国的行事実行委員会会長賞

作品名
MO-TOWN
Maasの軌跡が魅せる地形都市
 
受賞者
村上 修一/上田 健太郎/斧林 皇樹/片山 佳祐/土川 史夏/冨田 マリン/毛利 沙織
[滋賀県立大学環境学部環境建築デザイン学科]
 
審査講評
  • センター地区を遠い将来にオープンスペースとして展望している点がユニーク。モビリティに着目した提案も今日的。MaaSの考え方は、近未来ではなく、実現可能な、よい提案であると評価。一方、芝原による広大な人工ルーフは、維持していくことは困難であり、エコロジカルの考え方に反する。このギャップを考えて、更なる展開、思考、デザインの深化を期待したい。新しいモビリティを積極的に導入すべしというメッセージとして受けとめる。そういう時代のセンター地区のあり方についても問題提起が行われている。
  • 地域の将来、新しい技術について深く検討し、MaaSという提案にいたっている点は見事。センター地区での思い切ったリセット、新たな環境創造と前段がどう組み合わされているかやや疑問も残るが、元気が良く魅力的な将来市街地像のインパクトを支持したい。
  • 丘陵地帯の山林を大造成して出来上ったニュータウンの再生として、自然景観見直しは大きな課題。建築をつくりすぎて自然を破壊してきたことはやむを得なかったとしても、今後のまち再生としては、建築の抑制的なふるまいは心すべきことであろう。その意味で建築を環境化する建築を探ることは、建築界・建築家にとって課題となっている。本案はそのスタンスを評価するが、十分にこなれた案とまでは言えない点が残念。
  • 長期的な将来像として、MaaSによる新たな交通システムと緑におおわれたセンター地区の姿を示した意欲的な提案。自走ユニット(MaaS)の活用や近未来の夢のある交通と空間提供サービスの展開を評価。
1枚目
2枚目

(公財)都市づくりパブリックデザインセンター理事長賞

作品名
よりどころ
『拠』と『寄』を再構築し、ニュータウンの循環をつくる
 
受賞者
石田 武/川﨑 泰之/半澤 武夫/上田 恭平/田澤 孝祐/野島 僚子/村上 拓也/大矢 遼太/松本 文也/平賀 順也/
黒江 由美/石井 かおる/濵田 愛/池田 亜希子/西畑 寛子
[大成建設株式会社]
 
審査講評
  • 全体計画から地区のプランに至るまで要所をおさえ、バランスよく堅実な提案をしている。全体の将来ヴィジョンを『拠』と『寄』というコンセプトで組み立てていることが評価された。なお、センター地区については、南北に貫通している道路を含めて、設計競技であるので、もう少し未来志向の意欲的な提案が必要であったと考える。
  • 性格で緻密なリサーチから課題を抽出し、センター地区の整備計画として破綻なくまとめられていることを評価する。特にGMSと名付けられた交通システムを導入しつつ、センター地区から隣接街区へ展開している姿勢は良い。
  • 高蔵寺ニュータウンのマスタープランの立場から全体のアクティビティネットワークを押さえセンター地区では3本の南北道路の中央の道路を車としても人としても重要と位置づけていることを評価。中央道の西側を向かい側の集合住宅団地との関係づけも考えて、緑のオープンスペースとして、将来のリザーブ用地としても考えている土地利用の考え方を評価。
  • 駐車場の減築や既存建物のリノベーションなどを組み合わせながら、時系列でニュータウンを変化させていくプロセスが提案されている点を評価。拠点のコンセプトがわかりやすい。センター地区を中心としてまとまった提案を評価。
1枚目
2枚目

奨励賞

作品名
The Missing Piece
~ピスを嵌め、地域を繋ぎ、新たなニュータウンに~
 
受賞者
程 絢/石田 莉菜/王 為/PIETRZOK HOLGER
[千葉大学大学院園芸学研究科]
 
審査講評
  • デザインセンスにあふれたセンター地区の計画となっている。特に地区の東側と西側とでデザインの方向性を大きく変えて、全体を破綻なく提案している点に力量を感じる。加えて、センター地区と他のエリアとの関係をさらに充実させるともっと良い提案となる。都市基盤からエリアマネジメントまで、全体に非常にバランスのとれた提案となっている。一方、高蔵寺ニュータウンの全体を見据えた提案をという設計競技の要件に応えていない点は、今後に期待したい。
  • センター地区をピースと呼び、そこに一定の既存建物を残しつつ、空間のリニューアルを図った点を評価。紙面全体が美しくまとめられており、爽やかな作品。
  • 本案もudc理事長賞の案と同様の考え方で南北中央道の左右を建築的利用とオープンスペース的土地利用に分けた手法を評価。今後の課題としては、この中央道を国土交通大臣賞の案の様に道路上を中間基盤として整備するなどの人と車の明確な切り分けが考えられることを期待したい。
1枚目
2枚目

春日井市長特別賞

作品名
BIO TUBE TOWN 高蔵寺 2030
 
受賞者
山上 健[Lynx高蔵寺/山上建築設計]
井村 正和[Lynx高蔵寺/合同会社ジンバルワークス]
箕輪 裕一郎[Lynx高蔵寺/みのわ建築設計工房]
河合 忠[Lynx高蔵寺/有限会社カワイ建築]
治郎丸 慶子[Lynx高蔵寺/NPO法人まちのエキスパネット]
 
審査講評
本作品は、高蔵寺ニュータウンと周辺地域が一体となった、まちの全体像が提案されており、対象地区と周辺を繋ぐ小型モビリティや駅からの直結バスの導入に合わせ、地域資源を活用しながら、そこに暮らす人々の文化や生活の豊かさを醸成していくアイデアを数多く盛り込んだ活力ある提案となっている。
空間的な提案では、計画的に整備された高蔵寺ニュータウンならではの設計思想を知的資産として継承するというコンセプトのもと、ペデストリアンデッキを発展的に活用した新たな交通機能と生活利便施設、住宅等の再配置により、コンパクトかつにぎわいあるセンター地区を示している。
また、まち全体の暮らしへの視点として、線形に広がった既存の都市構造にマルシェを付加し、地域生活をまちに開く仕組みを多種多様なアイデアから構築している。
高蔵寺ニュータウンというまちの現状や課題を的確に捉えながら、若者から高齢者まですべての世代がいきいきと快適に過ごせる未来の姿が描かれた夢のある提案であった点を高く評価した。(春日井市)​
1枚目
2枚目

総評

  • 都市デザインとは何か、何を提案すべきかを提案者により深く考えてもらいたい。人口減少化時代の21世紀は<空地>こそ最大の価値と考えるべき時代と考えている。本質的都市デザイン論を展開し実践してほしい。
  • 高蔵寺ニュータウンの再計画、それも全体プランからセンター地区の将来構想まで幅広い要求がなされ、これまでにないテーマで応募者にやや戸惑いがあったのかもしれない。
  • 今回は高蔵寺ニュータウンという、日本の都市デザインに一時代を画した“地”が対象であった。ニュータウン全体の“来し方行く末”を考えるという重要な問題が提起されていたが、多くの提案がそこに着地していないことに、問題の深さを考えるコンペとなった。デザイン力の低下も憂慮すべきである。
  • 現在の高蔵寺ニュータウンに何をどう付加して、どういう方向へ進むべきかについていろいろなアイデアが寄せられた。特にモビリティについての提案が多かったが、モビリティと建築の関係をうまく実現した提案が少なかったのが残念。

競技結果の概要(応募件数・審査の様子・受賞作品・審査講評)

表彰式・作品展示・シンポジウム

表彰式・作品展示・春日井市主催シンポジウムが下記のとおり実施される予定です。

国土交通大臣賞の表彰

国土交通大臣賞受賞作品について、「まちづくりと景観を考える全国大会」において表彰式を実施します。
あわせて会場には、全受賞作品のパネルを展示します。
 日  時  令和元年6月14日(金)
       開場 12:30 開会 13:30 閉会 16:00(予定) 
 場  所  すまい・るホール(住宅金融支援機構内)
       東京都文京区後楽1-4-10
 主  催  まちづくり月間全国的行事実行委員会、「都市景観の日」実行委員会
 プログラム     表彰式授与 / 代表地区事例発表 / 特別講演(東北芸術工科大学デザイン工学部教授 馬場 正尊氏)

受賞作品の展示について

全受賞作品のパネルを、国土交通省(合同庁舎3号館)1階展示コーナーにおいて展示します。
 日  程  令和元年6月24日(月)~6月28日(金)

第21回2018『まちづくり・都市デザイン競技』 春日井市長特別賞表彰式・記念シンポジウム

春日井市主催により、本競技を記念した「春日井市長特別賞表彰式・記念シンポジウム」が開催されます。
春日井市長特別賞表彰式のほか、神戸芸術工科大学 西村 幸夫教授を招いた基調講演や受賞者を交えたパネルディスカッションが行われます。
お誘い合わせの上、ぜひ御参加くださいますようお願い申し上げます。
参加申込等の詳細は、春日井市ホームページよりご覧ください。 
 
 日  時  令和元年7月13日(土) 13時30分~15時40分(開場13時)
 場  所  東部市民センターホール(春日井市中央台2-2-1)
 申込方法  団体の皆様・・・事前のお申込みが必要(申込期限:令和元年6月26日(水))
         一般の皆様・・・事前のお申込みは不要、当日先着順による入場
 お問合せ  春日井市まちづくり推進部ニュータウン創生課 企画担当
        電話 0568-85-6048(直通)
        FAX 0568-85-0991
        メールアドレス(申込先)nt-sosei@city.kasugai.lg.jp
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